2015年9月17日木曜日

演出家より、挨拶

「文学を、体感する。」
朗読×音楽(生演奏)×美術×まち 第10弾!
筒井康隆「佇むひと」

筒井康隆「佇む人」スチル

7月に川口市立並木公民館で上演したばかりの本作品。終演直後から再演希望の声が多く寄せられ、‘今だからこそ’をキィワードにたくさんの好評をいただきました。
そんな後押しを受けて、‘今だからこそ’、間髪いれずの再演です。

今回の会場は、鋳物工場の特異空間をそのまま生かしたアートスペースであるKAWAGUCHI ART FACTORY(以後KAF)。http://www.art-kouba.com/

戦前は軍需工場、戦後は機械部品を製造する鋳物工場「日本金属鋳造工業」として稼動していた空間です。

かつて鋳物の町として栄え、粉塵と焦げた匂いが当たり前のように生活に寄り添っていた川口ですが、鋳物の需要減少と比例して住宅都市化が進み、それと共に公害問題が顕著となったことで工場は激減。今ではまったく違う様相の町になりつつあります。

KAF=鋳物工場の建物も、町と共に生きる為、時代時代で役割を変えてきました。

KAWAGUCHI ART FACTORY


「役目を終えた工場は、静かに消えていくべきか」

そんなジレンマを抱えながら、町の移り変わりをじっと見つめてきたのです。

      ―たとえ人々の記憶の中から工場が消えても、
                   この町の記憶は消し去らないで欲しい―

それが、KAF=鋳物工場がその場に存在し続けてきた意思でした。

そして今年2015年。
寿命をはるかに越えてしまったその空間は、静かに眠りにつくことを決めました。
来年には、この場所は跡形もなくなります。

最後のKAFで、‘今だからこそ’の我々の未来を問う作品。
体感してください。

朗読者 in KAWAGUCHI 北川原梓



朗読者 in KAWAGUCHI vol.10サイト
http://www.art-kouba.com/roudokusha/kaf3_10.html